ひと言集

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平成18年1月6日

1月のことば

新春のお喜びを申し上げます

ご家族の方、施設のスタッフの方々は、いつもと変わらないケアのなかで、新年をお迎えのことと思います。ご苦労様です。

 今年の目標はお考えですか。私は「献自」という言葉が好きです。ケアスタッフの存在を高齢者に利用させるということです。認知症高齢者の多くは言葉で他の人と意思を通じあうことが難しくなります。ケアする側が必死になって理解しょうとしても空回りしてしまうということがあります。このような例がありました。経験の浅い熱心なスタッフが、高齢者の気持ちを理解しようとさまざまな言葉をかけたところ、「うるさい」と怒鳴られてしまいました。そのスタッフは、高齢者と居るとき何か話さないと、自分が不安になってしまうと言っていました。

 話の内容にもよりますし、あくまでも個別的ですが、高齢者に関心をもち、理解しょうという気持を示すだけでよい場合があります。日々の経験の中で学んでいくことですが、ケアをするときだけ高齢者のそばにいるのではなく、何時でも無条件に、「あなたが満足しているか、気にかけていますよ」という気持ちを伝えていくことです。わずかな時間でも「一緒にすわっていましょうね」と寄り添うことです。一人の高齢者に向かい合っているときは、他のことを考えないということも大切です。

 無意識に押しつけの言葉や指示的な言葉を使っていることはありませんか。また、先ほどの例のように、話をしていないと不安になることもあるでしょう。多くの言葉はいらない、寄り添うことのほうに意味があります。

 私はあらためて、今年の目標を、「献自」として努力していきたいと思います。ことしもご一緒によりよい認知症高齢者ケアについて学んでまいりましょうね。

 新年にあたり、皆さまが健康で幸せな年でありますことを願っています。

平成18年元旦

五島シズ