ひと言集

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平成18年2月6日

2月のことば

 今年の寒さはことのほか厳しく、雪国の方々のご苦労をテレビなどで見る度に、心をいためております。みなさま如何お過ごしですか。立春を迎えるとこれからは三寒四温を繰り返し、春が近づいてまいりますね。

 私の住む町も高齢者が目立ちます。数日前仕事に出かけるために、10時頃駅への道を急いでいたときのことです。杖をついた男性高齢者に40歳代位の女性が付き添って散歩をしていました。付き添っている方は、家族ではない、ヘルパーかボランテアの方のようでした。高齢者と並んで歩きながら、しきりと話しかけていました。高齢者は歩くことに気をとられているのか、返事をしません。女性は、「1・2・3・頑張って。1・2・3・頑張って」と励ますようにかけ声をかけ始めました。 その日は、陽を浴びて歩いていると自分のまわりで起こるわずかな風に春を感じるような日でした。

 いつもコミュニケーションの難しさを感じていますが、高齢者にひっきりなしに話しかけているこの女性は、善意で世話好きなよい方なのでしょう。そして声をかけることもケアだと思っているのでしょう。1月のことばで、「献自」のことを書きましたが、たくさんの言葉かけよりも、「私はあなたのことを気にかけていますよ」「お役に立ちたいと思っています」というコミュニケーションは如何でしょうか。久々に外の空気に触れた高齢者が五感で自然を感じ味わえるように、サポートするのがケアだと私は思いました。 

 ながいことボランテア活動している友人に、このことを話しましたところ、「実は私がボランテアを始めた頃のことでしたが、何かお声をかけなければと、毎回話題を考えてお伺いし、お話をしていました。しばらくして、その方と親しくなったとき、『私あなたのおしゃべりに耐えていたのよ』と言われ愕然としたことがありました」と体験を聞かせてくれました。

 高齢者とのコミュニケーションの場面で、気に留めたいことは、高齢者が主役です。ケアする側は脇役であることを忘れないようにいたしましょうね。

 まだまだ余寒が続きます。お体に充分注意してお励みくださいませ。