ひと言集

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平成18年12月11日

12月のことば

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「1杯のお茶」

 40歳代から血圧が高いために、月に1度の病院通いをしています。今年に入ってから、歩いて30分くらいの所に新設された総合病院に変更しました。予約制ですが、通院時間も含めると、3~4時間はかかります。病院までの道は緑が多く、車の数もさほど多くないので、結構楽しみながら歩いています。

 病院の待合室は独特な雰囲気があります。電光板に表示される番号を眺めながら、いらいらした表情をしている人、椅子にどっかり座って、何時まででも待つわ、というような人、落ち着かない様子で歩き回る人、他の椅子が空くと何回も移る人、居眠りをしている人、時折スタッフの声が響きます。「○○さんいらっしゃいますか」と・・・

 待合室では、大きな声で話す人はいません。笑い声もない。不安と緊張に満ちています。大きな窓から光が入っているのに、よどんだ雰囲気を感じます。診察を終えて支払いを済ませると、ほっとした気持ちになりますが、いつも軽い疲れに襲われます。

 病院の周りには何軒かの薬局があります。駅に向かう方の薬局の待合室は、いつも薬を受け取る人で混雑しています。駅と反対側に一軒の薬局があります。家に帰るには都合がよいので、私はこちらに立ち寄ります。ほとんど待っている人がいないので、薬は直ぐに貰えます。

 この薬局は、夏は冷たい麦茶、熱いお湯、コーヒー、紅茶、緑茶と紙コップが準備されていて、自由に頂くことができます。処方箋を出すと直ぐにお茶を入れて頂きますが、2口ほど頂くと、「薬ができましたよ」と呼ばれます。薬剤師さんが薬を渡すとき、「ごゆっくり召し上がっていってください」と笑顔で言ってくれます。並木道を眺めながら熱いお茶を頂くうちに、緊張と疲れがすっかりとれてくるのを感じます。「ありがとうございました」と元気に家路につきます。

 今年も残り少なくなりました。ますます忙しくなると思いますが、風邪など引きませんように、疲れたときは、熱いお茶を頂いて乗り切ってください。