ひと言集

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平成19年11月19日

11月のことば

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「もういくつ寝るとお正月」

 グループホームに入所して、間もなく1年になるKさん(86歳)が、「今日は何日かね」と言う。カレンダーを見て、「11月12日だと思いますよ」と言うと、「へえ、もう11月かね」Kさんは驚いたように大きな声を上げました。同じテーブルに座っていた他のお年寄りが、「もうお正月だね」とつぶやきました。

 「お正月といえば、おせち料理ね。伊達巻に昆布巻き、あと何があったかしら・・・」と話しかけると、「きんとんに田づくりも作ったわ」「そうそう、家はお煮しめをたくさん作ったわ」「かずのこもあったよ」おせちの話になったら、それまで黙っていたお年寄りまで話し始めました。

 「暮れにはお餅つきもしましたよ、女衆は忙しくってね」「そう、晦日そばも作ったわ」「お正月は、外に行っている家族がみんな帰ってくるから、嬉しいけど、大変だったよね」「そうね」「ほんと」と話が弾みました。

 耳の遠いEさんは、終始笑顔で話す人たちを見ていました。耳元で、「Eさん、おせち料理の中で大好きなのはなに?」と尋ねると、「きんとんよ、それとお汁粉」と小声で言いました。「Eさんは、きんとんと、お汁粉が大好きだそうですよ」と皆さんに伝えました。すると、「私もきんとんが大好きだわ、美味しいわよね」「私は黒豆が好きよ」「お餅も美味しいわ、やっぱりお正月はいいね」と話がつきませんでした。

 お正月の思い出は、美味しいもの以外にもたくさんあります。子どもの頃の待ち遠しかったお正月、地方によって、その家によってのしきたりなど、暮れからお正月に関する思い出話はつきません。懐かしく華やいだ雰囲気になりました。