ひと言集

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平成20年12月10日

12月のことば

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「家族の思いに添うには」

 講演会が終わって帰り際に、1人の高齢なご家族が「あのー」と言って近づいてきました。相談内容は、認知症の夫を1人で介護しているが、夫は頑固で拒否が多く手に負えない。介護者自身も高齢で病気があるので、もうどうしたらよいのか分からない。ということでした。要介護2の夫は、週2回デイサービスを利用しているということでした。

 「担当のケアマネジャーに相談してみましたか」と言うと、「うちのケアマネジャーは駄目なんです。若いせいもあるでしょうが、私の話は一切聞いてくれません」ということでした。「ケアマネジャーを変えることも出来ますよ」と話し、会に参加していた知人のケアマネジャーの名前を出しました。

 数日後知人のケアマネジャーから連絡が入りました。講演会の日のご家族から相談を受けたので、同じ地域で仕事をしていることもあって、その若いケアマネジャーに会ったところ、「私は認知症の人のために訪問しているので、家族のケアに入っているわけではありません」という返事が戻ってきたそうです。

 相談者の家庭を訪問すると、「病院の医師は私に話しかけますが、うちの人には一言も声をかけてくれないので情けない」と話したそうです。

 病院に診察に行ったとき、一部の医師ですが家族の話は聞くけれど、認知症の人に声をかけてくれないという話しを時折耳にします。医師は忙しいでしょうが、親しみのある笑顔で、優しく一言二言認知症の人に声をかけてほしいと私は切に願っています。その一言が介護家族の疲れを癒してくれます。

 先のケアマネジャーのように、「家族のケアに入っているのではありません」と言い切る人は稀でしょうが、在宅介護を続けるには、介護の担い手である家族の良き相談相手であってほしいと思います。常に暖かく見守り、ねぎらい、励ましていってほしいものです。認知症の家族はある意味で病んでいると私は思っています。

 若く経験の浅い人は、同じ地域のケアマネジャーと相談し合い、地域の在宅介護を支えていってほしいと思います。

 今年もあと僅かになりました。新年を迎える準備に忙しくなるとおもいますが、健康に留意されてお過ごしくださいませ。