今月のひと言

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平成29年2月7日

2月のことば

2017年2月の画像

「お節介」

 昨年の夏頃のことである。朝目覚めた時、右肩に鈍い痛みを感じた。「寝違えたかな」と思ったが大して気に留めなかった。今まで肩こりがあっても軽い運動で回復していたのに、今回はなかなか回復しなかった。

 秋に入ってフォークダンスの曲で左右後ろを振り返り相手の顔を見ながら進む(ロシアン・スイート)という踊りを習う時、首が痛くて右後ろを向くことができなかった。触ると右の肩から首にかけてカチカチだった。「そうだマッサージをしよう」と思いたち左手で右肩から首にかけてマッサージを繰り返し行った。数日後、痛みが強くなり眠れないようになって整形外科を訪れた。検査の結果、頸椎は年齢相応なので筋肉痛でしょうと言われ、とりあえず鎮痛薬を1週間分もらって帰った。薬を飲むと痛みはかなり軽くなった。薬を止めた後リハビリテーションを勧められた。自己流のマッサージで失敗しているので、リハビリを受けることにした。

 PT(理学療法士)に呼ばれたので、声のする方へ歩いて行った。「姿勢が悪いですね」とPTの一言。常々友人から「姿勢が良い」と言われていたので心外だったが、専門職の見る目は違うのだろうと思った。「顎が出ていて腹筋が弱い、このままで行くと肩こりの原因にもなるし、背が丸くなりますよ」「なるほど」とPTの言葉に感心してしまった。

 問診のあと、肩から首へのマッサージが始まった。「痛い!」と思わず大きな声を上げてしまった。「痛いですか?すみません」「肩が痛いのでなく、貴女の手が痛いの、どうしてそんなに荒れているの?」「ああ、すみません。家でも職場でも水仕事が多いものですから・・・」美人で切れの良い感じの女性なのに、ザラザラなこの手は想定外だった。薄いブラウスの上からのマッサージでも手の荒れが伝わってくる程であった。

 リハビリが終わった後「貴女の手は仕事の道具の一つよ」と「お節介」な私の説教が始まった。水仕事の後はこまめに保護材を塗ること、寝るときはたっぷりと保護材を塗って木綿の手袋をして休むと1週間で柔らかい手になると伝えた。翌週リハビリに行くとPTの手はなめらかでガサガサ感は全くなかった。
「もう緊張して一生懸命手入れをしたのよ」と笑った。温かな柔らかい手によるマッサージは大変心地良かった。100円ショップで買った木綿の手袋をプレゼントすると「これからずーっと手を大切にします」という言葉が戻ってきた。

 さて、「お節介」はこの位にして自分の課題である「顎を引き、腹筋を意識して暮らす」ことに専念することにした。