今月のひと言

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2019年6月10日

6月のことば

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「限られた時間」

 12時頃から始まった週1回のクラブ活動が終わるのは15時近い。ほとんどの人がブランチをすませて参加しているので、軽い食事かお茶を戴くのが習慣である。20数年もの長い付き合いなので話が弾む。

 この日は4人だった。AさんとBさん、Cさんと私。「ねえ、この間だれだれさん達と食事をしたとき、みんなご主人の悪口を言うのよ」とCさんが話しはじめた。外出しようとすると「俺の昼飯はどうするんだ」とか「何時に帰る?」「あれはどうした?」などなど、もういやになっちゃう。と1人が話し出すと「うちもそうよ」「もう一緒にいるのもいや」「同じ空気を吸うのもいや」などとエスカレートしていったという。親しい女同士だからこそ言える愚痴だ。ストレス解消の場になっているのだろう。

 「1人暮らしは楽よね。すべて自分の時間ですもの。誰も何も言わない、自由で気ままで良いわよね」とCさんが私に同意を求めた。Cさんは40歳代の後半にご主人を亡くしている。私は60歳代のはじめに亡くした。2人共1人暮らしのベテランである。

 AさんとBさんはご主人のことについて苦情を言ったことがない。ことにAさんは控えめな方でこちらから尋ねないと、ご自分から話すことは少ない。

 「ねえ、Aさんのところは如何?」と問いかけたら、「限られた時間ですからね」という一言が戻ってきた。

 「限られた時間」その一言に感銘した。長年連れ添った相方、後期高齢者の仲間入りをした現在、お互いに残された時間は長くない。場合によっては明日かもしれない。そう思ったらお互いに話し合って、許し合って穏やかな時間を過ごすことが望ましいことだと思った。